荒川修作+マドリン・ギンズ関連著作のご紹介

荒川修作+マドリン・ギンズに関連した著作を2つご紹介いたします。皆様ぜひご覧ください!

 

『哲学、脳を揺さぶる オートポイエーシスの練習問題』
河本英夫著 日経BP社

『建築する身体』の翻訳者であり、荒川+ギンズの国内におけるよき理解者である河本英夫氏の最新著作です。副題に「オートポイエーシスの練習問題」とあるように、この本は私たちの身体の可能性を拡張するためのワークブックになっています。帯には“こんにちは「哲学」です。SFでも、デザインの教科書でも、クイズでもありません。副作用で、頭も少し良くなります。-創造性への果敢な踏み出し-”と書かれています。生物の中で人間だけが退化をしているかのような出来事が日常にあふれる今こそ、果敢に創造性へ向かって踏み出さなければ!と気づかせてくれる、現代人必読の一冊です。
表紙は「三鷹天命反転住宅」の一室です。さて、この表紙の写真に欠けているものは何でしょう?

 

『佐谷画廊の三〇年』
佐谷和彦著 みすず書房

銀座の佐谷画廊が閉廊してはや7年めになります。その間、現代美術をとりまく日本国内の環境はますます厳しくなる一方と言えるでしょう。三〇年間の画廊での経験から、そして常に変わらぬ現代への鋭い洞察から、著者・佐谷和彦氏は現代美術に携わる者にも、そうでない者にも、等しくメッセージを発し続けておられます。
佐谷氏のライフワークである『オマージュ瀧口修造』展の全貌をはじめ、展覧会、アーカイヴ事業への情熱、美術をとりまく政治・行政への苦言、数々の作家との貴重なエピソード…多くの皆さまに是非読んでいただきたい一冊です。

図版、貴重な写真の数々は佐谷画廊の歴史をさらに物語っています。ちなみに荒川修作とマドリン・ギンズが岡本太郎さん、敏子さん、そして読売新聞文化部の海藤日出男さんと一緒に収まった写真は必見です。